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【ビジネストークLIVE動画】「自己肯定感」を考える #2

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池田:今日のテーマは「自己肯定感を考える」ですね。

神田:はい。自己肯定感ってまず一般的にはどういう意味なんでしょうか。

池田:そうですね。似たような言葉がいくつかありますよね。
自己肯定感っていうのは「自分のことを好ましく思っている気持ち」、「自分のことをポジティブに受け止める気持ち」。才能とか能力とかそういうことじゃなくて、どちらかというと自分の存在自体を好ましく肯定的に捉えているかどうか、ということかなと思ってます。

神田:それに付け加えるとすれば、自分が好きかどうか。池ちゃんは自己肯定感は高いほうですか?

池田:そうですね。まあ高い方かなと。

神田:いいですね、そう言うと思っていました(笑)

池田:そう見えます?(笑)
似た言葉に自己効力感っていう言葉があると思うんですけど、自己効力感というのはどちらかというと「自分がならできる」っていう、自分の能力に対して信じる気持ちかなと思います。
例えば、仕事でも新しいチャレンジすることが最近すごく多いので、「あーなんかまだ私全然できないな」とか「まだ自信ないな」って思うことは結構多くて。
そういった意味では自己効力感は一時的に下がることはあるのかなって思うんです。
けれど、その時に「あーもうわたしなんてだめだ」ってなってしまったら、それは「自己肯定感が低い」状態なのかなって思うんです。
例えば仕事で失敗しても、私はそこまで行かないんですよね。

神田:ある一定のボトムラインがあって、それ以上は下がらない。

池田:そうですね。自分の能力の足りなさに直面することはあっても、イコール「私自身がダメな人間だ」みたいなことにはならないので、多分自己肯定感は高めに保てているのかな。
神ちゃんはいかがですか。

神田:私はね、実は50歳まではすごい自己肯定が低かったんです。自信があることとないことが混在していて。どんなことやっても1番ではなく2番と3番が多かったこともあるんだけど。
50歳になって、第一回目にも話したダイエットに成功して、そこから自分が変わったんですよね。やっぱりダイエットを成功したことによって、「結構自分で継続できる力があるんだな」と思ってから、コーチング資格を取ったりいろんな勉強したりしながら。
そうしている内に、自分に自信が出てきてそれがまたいいサイクルでいろんな新しいことにチャレンジできるようになった。
今は非常に自己肯定感は高い方かなって思っているので、今は仕事もプライベートも良い感じに過ごさせてもらっているなっていう感じです。

池田:50歳まで低かったっていう話は意外でしたね。ちょっとした成功体験を重ねるっていうことが、神ちゃんにとっては自分の存在を肯定的に認められるようになったきっかけだったのですね。

神田:自分を自分で褒めてあげるポイントみたいのがないと、中々自己肯定感って養っていけないなと思います。
自己肯定感を持つことによるメリットっていうのは、どんなことなんでしょうか。

池田:お互いの話から気づいたことで言うと、やっぱり自己肯定感がある程度高い状態であればいろんなことにチャレンジできる。困難に立ち向かうことができたり仮に失敗したとしても回復力(レジリエンス)も高くて、また次頑張ろう、みたいにいろんなチャレンジを続けていけるんじゃないかなって。

神田:確かにそうだよね。
逆にデメリットもあって、自分が感じているのは自己肯定感イコール自己本位、みたいになって謙虚さに欠けたりね。だから、上手く自分の自己肯定感を使っていけるかっていうのはポイントなのかなと思います。過信せずにどう行動していくか。

池田:今伺って思ったんですが、自分の良いところだけを認めるっていうのではなくて、自分の足りてない部分とか、これからの成長課題みたいなところも肯定的に受け止める。自分の至らない部分にもちゃんと目を向けつつ、それを肯定的に受け止めて成長の糧にしていくことは大事なのでしょうね。

神田:良いところも悪いところもポジティブに受け止めるってことだよね。人間だから、そんな完璧な人はいないですからね。

池田:自己肯定感を高める方法ってみんな気になると思うんですけれども、いかがですか。

神田:4つあるかなと思っています。
ひとつはまず、自分を褒めてあげる。次に、やっぱり他人と比較しないってことかなと思うんですよね。比較するとキリがないじゃないですか。特に上の人見ちゃったりするとどうしても自己肯定感が下がっちゃう。
3つ目はさっき言ったように、褒めるの逆なんだけどやっぱり自分を否定しないことだよね。よく自分を責めるとかあるけれど、否定しないことは結構大事。
最後4つ目は、最初僕が言ってたように小さくてもいいから自信をね積み重ねていく。これが、結構自己肯定感に直結してるなって感じがします。

池田:そうだなぁって感じました。
2つ目の比較しないっていうのは、確かに大事だなって。私も結構昔は比較しちゃう人だったんですけど。比較しても良いんだけれども、比較する対象は自分の過去の自分にしようと。その方がいいんじゃないかなって感じます。
自己肯定感という観点を、ビジネスや職場で活かすとしたら、どんなことが考えられそうですか。

神田:今の時代って先が見えないし、これからも企業は新しいことを創造することが一つ大きなテーマなんですよね。新しいことを創造するということは常に失敗してもチャレンジしていく。そのために恐らく自己肯定感というのはその為の大きなエネルギーになるんですよ。だから自己肯定感がないと恐らく新しいことにチャレンジできず、創造性を発揮できないんじゃないかな。
前に読んだ本の中で面白い話があって、ビル・ゲイツが言ってるんだけど、人類史上の進歩の殆どは、不可能を受け入れなかった人々によって達成されてるんですって。
ということは、不可能を受け入れなかった人って僕は自己肯定感がある方々なんじゃないかなって思ってるので、これからのビジネスにおいては自己肯定感を土台にチャレンジをして創造性を発揮することが必要になってくんじゃないかなって気がしてるんですよね。
なるべく意識して自己肯定感を高めて、仕事においても新たなものを創造して企業の発展にするっていうのが、大事なんじゃないかなって思います。

池田:新しいものを創造したりチャレンジする時に、一人でできることもあるかもしれないですけど、やっぱり人と人との関係性とかチームでやっていくことですよね。
そう考えると、ひとりひとりの自己肯定感がチームの人と人との関係性にも影響してくるような気がするんです。
例えばチャレンジするチームをつくるためには、よく言われている「心理的安全な関係」って必要になってくると思うんですけど、自己肯定感が低いと足を引っ張り合ったり、非生産的な行動をお互いに取ってしまうと思うんですよ。
でも自己肯定感が高いと、ちゃんとお互い生産的な議論もできるだろうし、反対意見を言い合ったり、お互いのチャレンジを応援したりとか、そういうこともできると思うので、そうした意味でも自己肯定感は大事ですし。
職場でちょっとした心がけでできることって、例えばもう本当に挨拶とか。ちょっとした変化に気づいて声かけるとか。「あれ髪切ったね」とかそういうちょっとしたことでも、すごくお互いの存在承認につながると思うんです。

神田:やっぱりこれって、自分だけじゃなくて他人との関係性も大事ですよね。
褒めるのも、自分だけじゃなくて他人を褒める。人と人とを比較しない。で、他人に対しても否定はしないで、小さい成功があったらそれを認める。それが自己肯定感だけじゃなくて、人との関係においても伝播するっていう感じがしますよね。

池田:自分に対してそれ(認めること)ができて初めて、他者に対してもできるんですよね。

神田:そうですね。今日は良い感じになりました!(笑)