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ポジティブチェンジ・コーチング②『ポジティブチェンジ』とは【組織開発】

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『ポジティブチェンジ』で組織のパフォーマンスを高めよう

組織開発における『ポジティブチェンジ』は、「人は適切な環境と支援があれば、主体的・自律的に成長していく能力を持っている」という信念を大切にし、「メンバー自らがアクセルとなり自分たちが持っている力を最大限引き出し、自分たち自身でポジティブな変化を起こし続けるチームや組織をつくること」を目的としています。

Change(変化、変革)についての考え方は、大きく2つあります。

一つの考え方は、期待される状態と現状のギャップに注目し、そのギャップを埋めるあるいは取り除くアプローチです。これは、「ギャップ・アプローチ」とか、「問題解決型アプローチ」と呼ばれます。

ところが、人やチーム・組織の場合、このような問題点に焦点を当てるアプローチでは、メンバーが受け身になったり、不安を感じたりして、変革に対して主体性をもって取り組んでいくことが難しくなってきます。

もちろん、急激な環境変化により組織が危機的状況に置かれている場合は、有無を言わさず問題を除去するというアプローチも必要でしょう。

しかしこのようなアプローチは一時しのぎに終わることが多く、持続的成長にはつながりにくいものです。

ギャップ・アプローチに対して、組織や人々が持つ強みや資産、あるいは大切にしている価値に焦点を当て、それらの組み合わせで人々と組織のパフォーマンスを高めていくアプローチを、「強みベースのアプローチ」あるいは「ポジティブ・アプローチ」といいます。

「問題解決型アプローチ」に対しては「機会開発型アプローチ」と言っても良いでしょう。

ポジティブチェンジは、この考えに基づくアプローチです。

ポジティブチェンジでは現状をやみくもに否定するのではなくて、現状を受け入れたうえで、自分たちの誇れるところ、存在意義を再確認するところからスタートします。

それには、社員の力や成長を心から信じるリーダーの信念と、現場からの今までとは異なる発想と実践を後押ししていく態度が求められます。

「問題意識が低い」はNG! 組織変革でよくある間違い

組織変革においてよくあることは、問題をわかっている人が、問題をわかっていない人に対して、「問題意識が低い」とか、「変わっていかないと将来がない」というアプローチをしてしまうことです。

しかしこれは、「分かっている人と、分かっていない人」という対立関係を生んでしまいます。

ポジティブチェンジで大切なことは、混沌の中にもある希望や夢、強みを引き出し、それを活用し拡大して、人々や組織を前進させることです。

このようなアプローチをとることで、人々や組織を毀損させることなく新しい機会を見つけ出し、それをみんなで主体的に実現させていくことを重視します。

ポイントは、自分たちに備わっている可能性やパワーに目覚めることです。

このようなアプローチは、「問題が解決すれば終わり」というようなものではなく、より良い世界へとポジティブに変化し続ける能力を開発することにつながります。

みなさんの組織・チームですぐに実践できるオススメの第一歩

それは、

「私たちの組織(チーム)の誇れるところってなんだろう?」
「私たちがお客様に最も喜ばれているところってなに?」

について、当事者で話し合ってみることです。

一つのこたえに集約する必要はなく、様々な感じ方があってOKです。

そのプロセスの中で、自分たちの光るモノが改めて見出されたり、一人でもいい、誰かの目が輝きを増したりしたら、きっとより良い組織(チーム)の実現に向けて歩みは進んでいくはずです。

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コラムの書き手:株式会社Being & Relationシニアパートナー波多江嘉之